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【汗をかいた後の着物のお手入れ方法とは?】正しいケアと保管のポイントを解説

着物を着た後、意外と見落とされがちなのが「汗」のケアです。

汗をかいたまま放置してしまうと、シミや黄変、においの原因となり、着物の寿命を大きく縮めてしまいます。

特に夏場や長時間の着用後は、適切なお手入れが欠かせません。

この記事では、汗をかいた後に自宅でできる基本的なお手入れ方法から、やってはいけないNG行動、クリーニングに出す目安、将来的な価値を守るための保管のコツまで、わかりやすく解説します。

 

汗をかいた後の着物のお手入れが重要な理由

着物は日本の伝統的な衣装であり、その美しさと格式の高さから、今でも多くの場面で愛用されています。

しかし、洋服と比べてデリケートな素材や構造を持つため、お手入れには特別な注意が必要です。

特に「汗」は、着物にとって大敵とも言える存在です。

汗をかいたままの状態で放置すると、着物の裏地や襟、脇などに汗ジミが残ってしまいます。

汗には塩分や皮脂が含まれており、これらが繊維に染み込むと黄ばみや変色の原因になりやすいのです。

さらに湿気を含んだ状態が長引くと、カビやニオイの原因にもなり、着物の寿命を縮めてしまいます。

とくに夏場や暖房の効いた室内で長時間過ごした後、着物には目に見えない汗がしっかり染み込んでいることも多いため、帰宅後のお手入れがとても大切になります。

少しの手間をかけることで、着物を美しく長持ちさせることができるのです。

「着物を大切に着たい」「思い出の一着を長く残したい」と思うなら、汗をかいた後の正しいケアを習慣にすることが何よりも重要です。

次回からは、具体的なお手入れ方法や保管のコツについて詳しくご紹介していきます。

汗をかいた後の着物のお手入れ方法

着物を着た後、「汗をかいてしまったけどどうすればいいの?」と迷う方は多いと思います。

汗によるシミやカビを防ぐためには、着用後すぐのケアが大切です。

ここでは、自宅でできる基本的なお手入れ方法をご紹介します。

① 着物を脱いだらまず「陰干し」を

着物を脱いだらすぐに、風通しの良い場所で陰干ししましょう。

直射日光は生地を傷める原因になるのでNG。室内でも窓を開けたり、扇風機を軽く当てたりして湿気を飛ばします。

特に襟元や脇の部分は汗が溜まりやすいので、丁寧に乾かすのがポイントです。

② 汗を吸い取るためにガーゼやタオルで軽く押さえる

まだ湿り気がある場合は、清潔なガーゼや白いタオルでやさしく押さえて、余分な汗を吸い取ります。

こすらず、押さえるようにするのが生地を傷めないコツ。汗の量が多いと感じた場合は、湿らせた布で軽く叩く「湿布法」も有効です。

③ 汗ジミが心配なときは部分的なケアを

襟や脇に汗ジミができやすい場合は、着物専用の中性洗剤を水で薄め、柔らかい布でポンポンと叩くように汚れを落とします。

ただし、色落ちの心配があるため、目立たない場所で試してから行ってください。

④ 長期保管前には専門店でのケアも検討を

頻繁に着る着物なら自宅でのケアで十分ですが、大切な一枚やしばらく着る予定がない場合は、着物専門のクリーニング(丸洗いや汗抜き)を利用するのも安心です。

汗は無色透明なため、見た目でわかりづらく、後からシミとして浮き出てくることもあります。

汗をかいた後のひと手間が、着物の美しさを守る大きなポイントです。

次回は、お手入れに役立つ道具について詳しくご紹介します。

着物のお手入れに必要な道具

汗をかいた後の着物をきちんとお手入れするには、適切な道具を揃えることが大切です。

洋服と違って繊細な素材で作られている着物には、専用のケアアイテムを使うことで、生地を傷めずに清潔な状態を保つことができます。

ここでは、自宅でのお手入れに役立つ基本の道具をご紹介します。

① 着物用汗取りシート・ガーゼ布

汗をかいた部分を軽く押さえるのに便利なのが、汗取り専用のシートや柔らかいガーゼ布です。

肌に直接触れる襟元や脇の部分に当てるだけで、余分な水分を吸収してくれます。

白くて清潔な布を使えば、色移りの心配もありません。

② 中性洗剤(着物専用がおすすめ)

部分的に汗ジミや汚れを落としたい場合には、着物専用の中性洗剤を使用しましょう。

市販の衣類用洗剤では成分が強すぎることがあるため、生地を傷めない中性タイプが安心です。

水でしっかり薄めてから、柔らかい布で叩くように使います。

③ 洋服ブラシ・着物ブラシ

着物に付着したホコリや細かい汚れを落とすのに便利なのが、着物用のブラシ。

特に絹やウールの着物は静電気でホコリが付きやすいため、陰干し後にブラッシングすることで美しさが長持ちします。

④ 湿気取りアイテム(除湿剤・防カビ剤)

汗を含んだ着物は湿気を溜め込みやすく、カビの原因になります。

保管時には、着物用の除湿剤や防カビ剤を一緒に入れておくと安心です。

タンスや衣装ケース内の湿度管理も忘れずに。

⑤ 桐のハンガー(着物ハンガー)

陰干しする際は、着物専用の桐製ハンガーが便利です。

桐は湿気を吸ってくれる性質があり、着物の形を崩さずに干すことができます。

普通のプラスチック製ハンガーでは着物がたるみやすくなるため注意が必要です。

適切な道具を使えば、着物のお手入れはぐっと楽になります。

次回は「手洗いとクリーニング、どちらを選ぶべきか?」について解説します。

着物の手洗い vs. クリーニング、どちらが良いか

汗をかいた後の着物のお手入れ方法として、「自宅で手洗いするべきか」「プロにクリーニングを任せるべきか」と悩む方も多いでしょう。

それぞれにメリット・デメリットがありますので、着物の種類や汚れ具合に応じて使い分けるのがポイントです。

■ 手洗いのメリットと注意点

自宅での手洗いは、コストを抑えたい方や軽い汗汚れにおすすめです。

特に、木綿やポリエステルなど洗える素材の着物なら、ぬるま湯と中性洗剤で優しく押し洗いすることで、清潔な状態を保てます。

ただし、絹やウールなどの繊細な素材は色落ちや縮みのリスクがあるため、基本的には手洗いを避ける方が無難です。

また、洗った後の乾燥方法やシワ取りにも注意が必要で、誤った方法で干すと型崩れすることもあります。

■ クリーニングのメリットと選び方

大切な着物や高価なもの、頻繁には着ない訪問着や振袖などは、やはり専門の着物クリーニングに出すのが安心です。

汗抜きや丸洗いなど、プロの技術で見えない汚れまでしっかり落としてくれます。

クリーニングを依頼する際は、「着物専門」の業者を選ぶことが大切です。

一般的なクリーニング店では着物に対応していない場合もあるため、取り扱い実績や評判を確認してから依頼しましょう。

また、「汗抜き」だけを希望する場合は、そのメニューがあるかを事前にチェックしておくと、無駄な費用を避けられます。

■ 結論、素材と用途で選ぶのが正解

普段着として着る着物なら、自宅での手洗いケアも可能です。

一方で、フォーマルな場で着る高級な着物や、見た目に汚れがなくても汗が気になる場合には、プロに任せるのが確実です。

次回は、汗をかいた後の「着物の保管方法」について詳しくご紹介します。

汗をかいた後の着物を長持ちさせるための保管方法

着物は、正しい方法で保管することで美しい状態を長く保つことができます。

特に汗をかいた後の着物は、しっかりとお手入れしてから保管しないと、カビや黄ばみ、虫食いの原因になることも。

ここでは、汗をかいた後の着物を傷めずに保管するためのポイントをご紹介します。

① 必ず「陰干し」で湿気を飛ばす

汗をかいた後は、すぐに収納せず、風通しの良い場所で数時間陰干ししましょう。

直射日光は生地を傷めるためNGです。湿気を飛ばすことでカビやニオイの発生を防ぎます。

着物専用の桐製ハンガーがあれば、型崩れも防げて安心です。

② 十分に乾いたら「たとう紙」に包んで収納

陰干し後、着物が完全に乾いたら、たとう紙に包んで保管します。

たとう紙は通気性があり、湿気やホコリから着物を守ってくれる優れもの。

古くなったたとう紙は湿気を吸って逆効果になるため、年に1〜2回は交換をおすすめします。

③ 保管場所は「湿気・日光」を避ける

収納場所は、湿気がこもりにくく温度変化の少ない場所が理想的です。

押し入れやタンスの中に収納する場合は、乾燥剤や防虫剤を一緒に入れておくと効果的。

ただし、防虫剤の種類によっては化学反応を起こすことがあるため、違う種類の併用は避けましょう。

④ 定期的に風を通す「虫干し」習慣を

長期間着ない着物も、年に1~2回は虫干しをして風を通しましょう。

秋の乾燥した晴天の日が最適です。湿気を飛ばすだけでなく、着物の状態チェックにもなります。

汗をかいた後の着物は、放置せずしっかりケアしてから保管することが長持ちのコツです。次回は、「頻繁に汗をかく季節のお手入れ習慣」についてご紹介します。

頻繁に汗をかく場合の着物のお手入れ習慣

夏場や暖房の効いた室内など、汗をかきやすい環境で着物を着る機会がある方にとって、「着物の汗対策」はとても重要です。

着物は一度の着用でも汗が残りやすく、繊細な素材で作られているため、日頃のお手入れ習慣が着物の寿命を大きく左右します。

ここでは、汗をかきやすい季節や体質の方に向けた、日常的なお手入れ方法をご紹介します。

① 着用中の汗対策 肌着と汗取りアイテムを活用

まずは汗をできるだけ着物に染み込ませない工夫が大切です。

通気性のよい肌着や、脇汗を防ぐ汗取りパッドを活用することで、汗を吸収し着物に直接つくのを防げます。

夏には麻の肌襦袢など、涼しくて乾きやすい素材が特におすすめです。

② 着用後は毎回「陰干し」が基本

汗をかいた後は、必ず着物をハンガーにかけて陰干ししましょう。

扇風機の風を軽く当てるのも効果的です。風を通すことで湿気を飛ばし、カビやニオイの予防になります。

忙しくても、このひと手間を忘れないことが大切です。

③ 毎回の「部分ケア」で汚れを防ぐ

襟や脇など汗がつきやすい部分には、軽く湿らせたガーゼや布で押さえるようにして拭き取りましょう。

目に見えなくても汗は確実に残っています。こまめなケアで、後のシミや変色を防ぐことができます。

④ 頻繁に着る着物は「定期的な汗抜き」を

着用頻度の高い着物は、数回に一度は「汗抜き」などの専門クリーニングに出すのが安心です。

自分では落としきれない汗の成分や汚れも、プロに任せることで着物の美しさを長く保つことができます。

汗をかきやすい人や夏の時期には、「着物は汚れるもの」と割り切り、日々のケアを前提に着ることが大切です。無理に完璧を目指すのではなく、簡単な習慣を続けることで、大切な着物を快適に着こなすことができます。

次回は、今回の内容をまとめた「汗をかいた後の着物ケアの総まとめ」をご紹介します。

汗をかいた後の着物ケアまとめ

着物を美しく長く着続けるためには、「汗対策」がとても重要です。

特に絹やウールなどのデリケートな素材は、汗によるダメージを受けやすく、正しいお手入れを怠るとシミ・変色・カビの原因になります。

ここでは、これまでご紹介してきた汗をかいた後のケア方法を、簡単にまとめて振り返ります。

■ 基本は「すぐに陰干し」

着物を脱いだら、まず風通しの良い場所で陰干ししましょう。

直射日光はNG。湿気を飛ばすだけでも、カビや臭いの予防に大きく効果があります。

特に汗をかいた脇や背中、襟元は入念に風を通すことがポイントです。

■ 軽い汗は「部分ケア」で対応

汗を吸ったと思われる部分には、ガーゼやタオルで軽く押さえて水分を取り除きましょう。

必要であれば、中性洗剤を薄めたものでやさしく叩き洗いするのも効果的です。

ただし、色落ちや生地の傷みに注意して、目立たないところで試すのが安心です。

■ 頻繁に着るなら「定期的な汗抜き」も

着用頻度が高い場合は、数回ごとに専門の着物クリーニング(汗抜き)を利用しましょう。

自宅ケアでは落としきれない汗汚れも、プロの技術でしっかりと処理してくれます。

■ 保管前の準備も忘れずに

湿気が残ったまま収納するのは絶対に避けましょう。

完全に乾かした上で、たとう紙に包んで保管します。

防虫剤や乾燥剤も一緒に入れると、より安心です。年に一度の虫干しで、状態確認も兼ねましょう。

■ 汗をかく前提での工夫も有効

汗取りインナーや汗パッドを活用することで、そもそも汗が着物に届かないようにする工夫も大切です。

着る前・着た後の両方で対策するのが、もっとも効果的です。

ほんの少しの習慣で、着物は何十年も美しく着ることができます。

「着物を着たら、陰干しをする」「汗をかいたら、すぐケアする」この2つを覚えておくだけでも、着物の寿命は大きく変わります。

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引用元:【戎堂】公式サイト

 

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