【日本では着物はもう売れない!?】海外需要増加がもたらす最新の買取相場とは?
2025.09.28

特に若者世代を中心に、伝統的なデザインを現代風に取り入れた「リメイク着物」や「アンティーク着物」が注目を集めています。
また、海外では日本文化への関心の高まりとともに、高品質な着物への需要が拡大。
これに伴い、着物の買取相場にも大きな変化が起きています。
本記事では、若者や海外での着物需要増加の背景と現在の買取相場の動向を詳しく解説します。
これから着物を売ろうと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
若者に広がる着物人気の背景
近年、着物は「特別な日の装い」だけでなく、日常的なファッションアイテムとしても注目されています。
特に20代〜30代の若者を中心に、着物を現代風にアレンジして楽しむ動きが広がっています。
まず、人気の背景として挙げられるのがSNSの影響です。
InstagramやTikTokでは、個性的な着こなしやカジュアルな着物コーデが多数投稿されており、それをきっかけに若者が着物を手に取る機会が増えています。
また、写真映えすることから、友人同士で着物を着てカフェ巡りや観光を楽しむ文化も定着しつつあります。
さらに、近年はリメイク着物やカジュアル着物の需要が急増しています。
従来のフォーマルな訪問着や振袖だけでなく、デニムやワンピース感覚で着られる「モダン着物」も人気を集めています。
これにより、古着市場でも若者からの需要が高まり、中古着物の取引件数は年々増加しています。
また、価格の手頃さも若者需要を後押ししています。
新品の高級着物は数十万円〜数百万円しますが、古着市場では状態の良い着物が1万円以下で手に入るケースも多いため、気軽に挑戦しやすいのも魅力です。
このように、SNS映え・カジュアル化・古着市場の拡大が三位一体となり、若者の間で着物人気が再燃しているのです。
海外で拡大する着物需要とは?
ここ数年、着物は日本国内だけでなく、海外市場でも急速に人気が高まっています。
特に欧米やアジア諸国では、日本文化や伝統美に対する関心が高まり、着物が「ファッションアイテム」として注目されるようになりました。
欧米で高まる人気の理由
欧米では、着物は「ジャパニーズカルチャー」を象徴するアイテムとして根強い人気があります。
特に、以下の3つの理由が大きく影響しています。
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アートとしての価値
絹織物の美しい柄や伝統的な染色技法は、アート作品のように高く評価されています。 -
サステナブル志向
欧米では「大量消費からの脱却」が進んでおり、リサイクル可能で長持ちする着物は高い関心を集めています。 -
モードファッションへの影響
パリコレ・ミラノコレなどのランウェイでも、着物デザインを取り入れたブランドが増えています。
その影響で、若いデザイナーやファッショニスタからの需要も拡大中です。
アジア圏での着物ブーム
一方で、中国・台湾・韓国・タイなどのアジア圏でも着物人気は加速しています。
特に中国では、近年の「和服コスプレ」ブームをきっかけに、観光地での着物レンタルや購入需要が急増。
さらに、SNSを中心に「日本旅行で着物を着るのがトレンド」という認識が広まり、現地バイヤーが大量に買い付けるケースも増えています。
また、韓国や台湾ではアンティーク着物やブランド帯への関心が高く、日本国内で販売されているリユース着物がまとめて輸出されるケースも珍しくありません。
海外バイヤーと高額取引の傾向
こうした海外需要の高まりにより、着物の買取相場にも影響が出ています。
特に以下のような着物は、海外オークションや輸出業者を通じて高額で取引される傾向があります。
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大島紬・結城紬・久米島紬などの高級紬
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西陣織や龍村美術織物などの高級帯
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人間国宝や著名作家の一点物作品
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レトロ柄・アンティーク着物
実際、国内で数千円〜数万円程度で買い取られた着物が、海外市場では2倍〜5倍の価格で販売されるケースもあります。
このため、国内業者も海外向けの販路を意識した買取を強化しており、売却希望者にとっては高額査定が期待できる状況になっています。
着物需要の増加が買取相場に与える影響
近年、若者層の着物ブームと海外需要の高まりにより、着物の買取相場が大きく変動しています。
以前は値が付きにくかった着物でも、海外市場でのニーズが増えたことで、高額買取されるケースが増加中です。
若者需要による相場の上昇
SNSや古着ブームの影響で、若者が着物を日常的に楽しむ文化が広がりつつあります。
これにより、アンティーク着物やリメイク向けの小紋・紬など、以前はあまり高値が付かなかったアイテムでも人気が上昇しています。
例えば、以下のような変化が見られます。
アイテム | 以前の平均買取価格 | 現在の平均買取価格 |
---|---|---|
アンティーク小紋 | 500円〜1,000円 | 2,000円〜5,000円 |
リメイク向け着物 | 買取不可〜500円 | 1,500円〜3,000円 |
モダン柄訪問着 | 3,000円〜7,000円 | 7,000円〜15,000円 |
若者のファッション需要は、柄の個性・色味の鮮やかさ・サイズ感などで評価されるため、従来とは異なる基準で査定額が決まる傾向にあります。
海外需要による高額取引の増加
一方で、海外市場では高品質な着物が「アートピース」として評価され、国内相場よりも高値で取引される傾向があります。
特に以下のアイテムは、海外バイヤーからの注目度が高く、国内でも査定額が上がりやすい状況です。
実際、国内では2万円前後の査定額だった大島紬が、海外オークションでは8万円以上で落札される事例もあります。
このように、国内業者も輸出ルートを持つことで、以前より高い査定額を提示できるようになっています。
今が売り時?相場動向のポイント
着物需要の増加により、相場は全体的に上昇傾向です。
ただし、すべての着物が高額になるわけではありません。
次のようなポイントを押さえておくと、より高く売れる可能性が高まります。
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海外バイヤー向け需要のあるブランドや産地を意識する
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アンティーク・レトロ柄は国内外ともに人気
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若者向けトレンド柄は一時的な価格高騰のチャンス
特に、2025年現在は円安の影響もあり、海外からの需要がピークを迎えているため、着物を売るには有利な時期だといえるでしょう。
高く売れる着物の特徴
着物の買取相場は、産地・作家・状態・デザインなどによって大きく変わります。
すべての着物が高額で売れるわけではありませんが、需要の高い条件を満たす着物は、驚くほど高い査定額になるケースがあります。
ここでは、高く売れる着物の特徴を具体的に解説します。
有名産地の高級紬・ブランド着物
伝統的な技法で仕立てられた着物は、国内外問わず人気が高く、市場価値が安定しているのが特徴です。
特に以下の産地は査定額が上がりやすいです。
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大島紬(鹿児島・奄美)
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結城紬(茨城・栃木)
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久米島紬(沖縄)
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塩沢紬(新潟)
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西陣織(京都)
これらは「一生物」として評価されやすく、状態が良ければ数万円〜数十万円で取引されるケースもあります。
著名作家・人間国宝の作品
人間国宝や著名な染織家による着物は、一点物としての価値が非常に高いのが特徴です。
例えば、以下のような作家の作品は国内外で需要が高く、オークションで高額落札されることもあります。
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北村武資(きたむらたけし)
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久保田一竹(くぼたいっちく)
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芹沢銈介(せりざわけいすけ)
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志村ふくみ
こうした作家物は、一般的な小紋や訪問着よりも査定額が5倍以上高くなることもあります。
アンティーク着物・レトロ柄
近年は、大正ロマンや昭和レトロの雰囲気を持つアンティーク着物が若者を中心に人気です。
具体的には、以下のようなデザインが注目されています。
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鮮やかな色彩の花柄・幾何学模様
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大胆な縞や水玉のデザイン
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現代では珍しい染色技法を使ったもの
アンティーク着物は、多少シミや汚れがあっても、リメイク素材として高値で取引されるケースがあります。
モダン柄・海外バイヤー向けのデザイン
海外需要の拡大に伴い、現代的で個性的な柄の着物も高額査定につながります。
特に欧米では、シンプルでスタイリッシュなデザインよりも、鮮やかな色彩・豪華な柄が好まれる傾向にあります。
また、海外の購入者はサイズよりデザインを重視するため、多少寸法が合わなくても高値がつく可能性があります。
状態が良く保管されているもの
同じデザインや作家物でも、状態の良し悪しで査定額は大きく変動します。
以下のような状態の着物は、特に高評価を得やすいです。
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シミやカビがない
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色焼けや変色が少ない
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虫食いやほつれがない
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仕立て直しやリメイク履歴が少ない
反対に、カビ臭・日焼け・変色などがある場合、数万円の差がつくこともあるため、適切な保管とお手入れが重要です。
このように、高く売れる着物は「産地」「作家」「デザイン」「状態」の4つのポイントで判断されます。
着物を高く売るためのポイント
着物の需要が高まる中で、査定額をできるだけ上げるための工夫が重要です。
ちょっとした準備や売却方法の違いで、数千円〜数万円以上の差が出ることもあります。
ここでは、着物を高く売るための具体的なポイントを解説します。
査定前に状態を整える
着物は、同じデザインでも保管状態によって査定額が大きく変わるアイテムです。
査定前に次の点をチェックしておきましょう。
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シミや汚れがある場合は簡単に拭き取る
水拭きできる範囲で軽くお手入れするだけでも印象が変わります。 -
カビ臭・湿気対策をする
風通しの良い場所で陰干しし、においを軽減しておくと好印象です。 -
たたみジワを整える
アイロンはNGですが、正しいたたみ方でシワを最小限にするのがおすすめ。
ただし、無理なクリーニングや洗濯は逆効果になることもあるため、状態が気になる場合は専門業者に相談すると安心です。
複数業者で相見積もりを取る
同じ着物でも、買取業者によって査定額は大きく異なります。
最近は、海外輸出ルートを持つ業者やアンティーク専門店など、強みが異なる店舗が増えているため、最低でも2〜3社の査定を比較することが重要です。
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海外需要を見据えた高額査定を出す業者
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若者向けトレンド着物を得意とする業者
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作家物やブランド着物に強い専門店
こうした特徴を見極めることで、より高額での売却が可能になります。
若者需要・海外需要を意識した売却戦略
若者人気と海外需要の高まりを活かすことで、さらに高く売れるチャンスがあります。
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リメイク素材としての価値を伝える
柄の良い小紋や紬は、若者のリメイク需要に強い業者へ。 -
海外輸出ルートのある業者を選ぶ
欧米やアジアへの販売チャネルを持つ業者は、査定額が高めです。 -
トレンド時期を狙う
着物レンタル需要が高まる春・秋は相場が上がる傾向があります。
特に現在は円安の影響もあり、海外からの仕入れニーズが強いため、売却には最適なタイミングです。
証紙・付属品は必ず一緒に出す
高級紬やブランド着物には「証紙(しょうし)」と呼ばれる産地証明書が付属しています。
この証紙があるかどうかで、査定額が数万円変わることも珍しくありません。
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大島紬 → 「本場奄美大島紬協同組合」の証紙
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結城紬 → 「本場結城紬検査之証」
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西陣織帯 → 西陣織工業組合の証紙
また、帯締め・帯揚げ・草履などセットで売ると、単品よりもまとめ査定で高額になりやすいです。
出張買取や宅配買取も活用する
近年は、店舗に持ち込むだけでなく出張買取・宅配買取のサービスを利用する人が増えています。
これにより、海外輸出向けに強い業者とも取引しやすくなり、地域に限定されない高額査定が狙えます。
このように、ちょっとした工夫で着物の査定額は大きく変わります。
需要が高まっている今こそ、適切なタイミングで売却することが大切です。
需要増加をチャンスに!着物を賢く売るコツ
近年、若者の間での着物ブームと海外での需要拡大により、着物の買取相場は大きく変化しています。
以前はほとんど値が付かなかった着物でも、SNSでの人気や海外バイヤーからの需要によって、想像以上の高額査定が期待できるケースも増えています。
ここで、今回の記事の重要ポイントをおさらいしましょう。
着物需要が高まる理由
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SNS映え・リメイクブームで若者人気が上昇
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欧米・アジア圏で日本文化への関心が高まり、海外需要が拡大
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円安の影響で、海外輸出向けの高額取引が増加中
高額査定が期待できる着物の特徴
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大島紬・結城紬・西陣織など有名産地の高級着物
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著名作家・人間国宝の一点物作品
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若者人気の高いアンティーク柄やレトロデザイン
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状態が良く、証紙や付属品が揃っているもの
着物を高く売るためのポイント
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査定前にシミやカビを簡単にケアして印象を良くする
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複数業者で相見積もりを取ることで査定額を比較
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海外需要・若者需要を意識した専門業者を選ぶ
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証紙や帯・草履など付属品をまとめて査定に出す
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トレンド期や円安のタイミングを狙うとさらに高額買取が期待できる
つまり、今は着物を売る大きなチャンスです。
国内外で需要が高まり続けている今こそ、着物の価値を正しく評価してくれる業者を選び、賢く売却することが重要です。
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