【秋冬に高く売れる着物とは?】種類別の特徴と最新買取相場
2025.10.12

秋から冬にかけては、結婚式や七五三、お茶会、年末年始の行事などフォーマルな場が増えるため、着物需要が高まる季節です。
特に訪問着や振袖、黒留袖、袋帯などはこの時期に動きが活発になり、買取価格も上昇傾向にあります。
本記事では、秋冬に売れやすい着物の種類や柄、素材の特徴、実際の買取相場の目安、そして少しでも高く売るためのタイミングや査定のコツを詳しく解説します。
秋冬は着物の需要が高まる理由
着物の買取市場は、一年を通して一定の動きがありますが、特に秋から冬にかけて需要が大きく伸びる傾向があります。
なぜこの時期に人気が高まるのかというと、いくつかの明確な理由があります。
まず、秋冬はフォーマルなイベントが集中するシーズンです。
10月から11月は七五三や結婚式、披露宴が多く行われ、年末年始には新年の挨拶やお茶会、初詣など、着物を着る機会が増えます。
こうした場面では、訪問着や黒留袖、振袖など格式の高い着物が求められます。
そのため、買取業者も需要を見越して、秋冬シーズンは査定額を高めに設定する傾向があります。
さらに、秋冬は素材の魅力を活かしやすい季節でもあります。
ちりめんや綸子などの厚みと温かみのある生地は、この時期に特に好まれます。
逆に、夏物である絽や紗は需要が落ち着くため、秋冬用の着物が注目されやすいのです。
加えて、この季節は「着物を新調するタイミング」と重なることも理由のひとつです。
成人式や卒業式を控えた家族が振袖や袴を探し始めるのも秋口からであり、その流れで中古市場にも買い手が集まります。
結果的に、秋冬は他の季節に比べて着物が高値で売れやすくなるのです。
秋から冬に売れやすい着物の種類と特徴
秋冬は、着物の需要が大きく動く時期です。その中でも、特に人気が高く高値で取引されやすい種類があります。
それぞれの特徴を押さえておくことで、売るタイミングや査定アップのヒントにつながります。
訪問着
訪問着は、結婚式やパーティー、七五三、入学式・卒業式など、幅広いフォーマルシーンで着用できる準礼装の着物です。
秋から冬にかけては七五三や結婚式が多く、需要が急増します。
特に淡い色合いに四季を問わない柄(吉祥文様や花鳥柄など)が描かれた訪問着は通年で人気がありますが、秋冬は査定額が10〜20%ほど高くなることもあります。
高値ポイント 証紙付き、正絹素材、未使用またはシミが少ないもの。
黒留袖
黒留袖は既婚女性の第一礼装で、主に結婚式の親族や仲人が着用します。
秋冬は結婚式のピークシーズンのため需要が高まります。
特に金銀箔や刺繍が入った豪華な柄は人気で、高値査定になりやすい傾向があります。
高値ポイント 五つ紋入り、比翼仕立て、現代的な柄行き。
振袖
振袖は未婚女性の第一礼装で、成人式・結婚式・パーティーなどに用いられます。
秋口から年末にかけて、成人式を控えた需要が一気に高まり、最も活発に動く着物のひとつです。
特に現代的な色合いや華やかな染め柄の振袖は、レンタル業者からの買い取り需要も高く、秋冬の査定額アップが期待できます。
高値ポイント 仕立て直し不要な寸法、袋帯や小物一式セットでの売却。
色無地・江戸小紋
色無地や江戸小紋は、フォーマルからカジュアルまで幅広く使える万能な着物です。
秋冬はお茶会や年末年始の行事での需要が高まり、特に落ち着いた色味や温かみのある生地が好まれます。
高値ポイント 一つ紋入り、証紙付き、しつけ糸付き未使用品。
袋帯・名古屋帯
着物とセットで帯を手放すと査定額が上がるケースは多く、秋冬は特にフォーマル用の袋帯が注目されます。
金糸銀糸を使った西陣織の帯や、季節を問わず使える古典柄は高値になりやすいです。
高値ポイント 西陣証紙付き、美品、保存状態が良いもの。
秋から冬はフォーマル系着物と帯の需要が集中し、状態が良いものや証紙付きのものほど高値が付きやすい時期です。
種類別の特徴を理解して査定依頼をすれば、より有利な条件での売却が可能になります。
秋冬に人気の柄や色合いの傾向
着物は、季節に合わせた色や柄を選ぶことで一層映える装いになります。
そのため中古市場でも、季節感のあるデザインは需要が高まりやすく、査定額にも影響を与えます。
秋から冬にかけては、以下のような色合いと柄が特に人気です。
落ち着きと深みのある色合い
秋冬は温かみのある色や深みのある色が好まれます。
代表的なのは、えんじ・深緑・濃紺・焦げ茶・墨色など。こうした色はフォーマルな場にも合い、年代を問わず着やすいため高く評価されます。
また、渋めの色調は帯や小物で季節感を演出しやすいのも魅力です。
季節を象徴する柄
秋冬の着物には、紅葉・菊・松竹梅・南天・雪輪・椿といった柄が人気です。
これらは季節感を強く感じさせるだけでなく、縁起の良い意味を持つため、お祝いの席にふさわしいモチーフとされています。
例えば、松竹梅は長寿や繁栄を表す吉祥文様として定番で、結婚式や新年の場で高く評価されます。
通年使える古典柄も需要あり
季節を限定しない古典柄(亀甲、扇面、宝尽くしなど)は、秋冬シーズンでも人気があります。
特に、成人式や結婚式の準備で購入されるケースが多く、秋冬においても需要が途切れません。
こうした柄はシーズンを問わず使えるため、査定額が安定しています。
色柄のトレンドと査定アップの関係
市場では、「落ち着いた色調+華やかな帯合わせ」が秋冬の定番スタイルとして評価されます。
また、近年は淡いグレージュやスモーキーカラーの着物に、金銀糸を使った帯を合わせるコーディネートが人気です。
こうしたトレンドに沿った色柄は、中古市場でも高値が付く傾向があります。
秋冬に売却する場合は、「深みのある色」や「季節感のある柄」の着物は特に有利です。
証紙や付属品を揃えて査定に出せば、より高額買取の可能性が高まります。
素材別に見る秋冬着物の魅力(縮緬・綸子・正絹など)
着物の査定額は、柄や状態だけでなく「素材」も大きな評価ポイントです。
特に秋冬は、生地の厚みや温かみ、光沢感が映える素材が好まれます。
それぞれの素材の特徴と、秋冬における需要の理由を見ていきましょう。
縮緬(ちりめん)
縮緬は、表面に独特のシボ(凹凸)がある生地で、しっとりとした質感と柔らかな風合いが特徴です。
秋冬は空気を含むため保温性が高く、訪問着や色無地、付け下げなど幅広い着物に使われます。
査定ポイント 正絹縮緬で状態が良ければ高値になりやすい。染めや刺繍の発色が鮮やかなものは特に評価されます。
綸子(りんず)
綸子は、地紋が織り込まれた光沢のある生地で、滑らかな手触りと高級感が魅力です。
フォーマル着物によく用いられ、秋冬の結婚式や式典シーズンに需要が高まります。
査定ポイント 変色やシミが少なく、地紋がはっきり見えるものは査定額アップ。
訪問着や黒留袖に使われた綸子は特に人気。
正絹(しょうけん)
正絹は、天然の絹糸で織られた着物で、吸湿性と保温性に優れています。
秋冬はその温かみと上質感が特に好まれ、フォーマル・カジュアル問わず需要があります。
査定ポイント 証紙付きの産地物(友禅、加賀友禅、西陣織など)は高評価。保存状態が良ければ相場以上になることも。
紬(つむぎ)
紬は、節のある糸で織られた素朴で温かみのある生地。
秋冬の普段着やおしゃれ着として人気で、特に大島紬や結城紬など産地物は年間を通じて安定した高値を維持します。
査定ポイント 証紙と一緒に出す、または反物の状態で売却すると高額になりやすい。
秋冬の着物は、温かみのある素材や光沢のある生地が高く評価されます。
買取時には素材名や証紙を明記できる状態で査定に出すと、より高値での売却が期待できます。
秋冬シーズンの着物買取相場の目安
秋から冬にかけては、着物の需要が年間で最も高まる時期のひとつです。
そのため、同じ状態・同じ種類の着物でも、春夏より高い査定額がつくことがあります。
ここでは、主な種類ごとの秋冬の買取相場目安を紹介します。
訪問着
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秋冬相場目安 5,000円〜30,000円
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未使用や証紙付きの作家物なら50,000円以上になることも。
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七五三や結婚式シーズンに需要が集中し、秋冬は他シーズンより査定が10〜20%高くなる傾向があります。
黒留袖
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秋冬相場目安 3,000円〜20,000円
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比翼仕立て・五つ紋入り・状態良好であれば高値に。
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秋冬の結婚式シーズンは特に需要が強く、相場が安定しています。
振袖
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秋冬相場目安 10,000円〜50,000円
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成人式前は需要がピークに達し、査定額が大幅に上がることも。
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現代的な色柄や未仕立て品、小物一式セットはさらに高額。
色無地・江戸小紋
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秋冬相場目安 3,000円〜15,000円
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一つ紋入り・証紙付き・未使用なら20,000円以上になることも。
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お茶会や年末年始の行事に向けて安定した需要があります。
袋帯・名古屋帯
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秋冬相場目安 2,000円〜15,000円
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西陣織・龍村・川島織物など有名産地の袋帯は20,000円以上も。
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フォーマル系の金銀糸帯は秋冬に特に高値がつきやすいです。
💡 ポイント
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同じ着物でも「需要期」に売ることで査定額が上がることがあります。
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秋冬はフォーマル着物が動く時期なので、手放すならこのシーズンが狙い目です。
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状態・付属品・証紙の有無によって相場は大きく変動します。
高く売るためのベストな時期と査定依頼のタイミング
着物を少しでも高く売るためには、需要が集中する時期を見極めて査定に出すことが大切です。
特に秋冬はフォーマル着物の需要が急増するため、このシーズンを狙うだけで査定額が上がる可能性があります。
秋冬の需要ピークは「秋口〜年明け」
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10月〜11月
七五三・秋の結婚式シーズンで訪問着や黒留袖が動きます。査定額は年間でも高めに設定されやすい時期です。 -
12月〜1月初旬
年末年始の挨拶、お茶会、新年会などの行事で色無地や袋帯が活躍します。成人式需要で振袖もピークに。 -
1月中旬
成人式直前・直後はレンタル業者の買い付けも多く、振袖や華やかな帯が高値で取引されます。
タイミング別の売却戦略
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着用予定がない場合は早めに売る
秋冬の需要期に入る前(9月頃)に査定に出すことで、業者がシーズン用として仕入れやすく、高値がつくことがあります。 -
イベント直前は狙い目
結婚式や成人式の直前は、急ぎで探す購入者やレンタル業者が多く、相場が一時的に上昇します。 -
不要になったら迷わず査定へ
保管期間が長くなるとシミやカビのリスクが高まり、価値が下がる可能性があります。状態が良いうちに売却するのが鉄則です。
査定の予約タイミング
秋冬の繁忙期は査定依頼が集中するため、出張買取や宅配買取の予約が取りづらくなることもあります。
高く売りたい場合は、需要期の1〜2ヶ月前に予約を入れておくと安心です。
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秋冬は着物市場が最も活発に動く季節。
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七五三、結婚式、成人式などイベント前がベストタイミング。
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早めの査定予約と状態の良いうちの売却が、高額査定の近道です。
買取前にしておくべきお手入れ・準備
着物の査定額は、素材や柄だけでなく「状態」に大きく左右されます。
シミやカビ、においなどがあると減額の対象になってしまうため、査定前に簡単なお手入れや準備をしておくことが大切です。
秋冬の需要期に合わせて売るなら、以下のポイントを押さえておきましょう。
1. ホコリや軽い汚れを落とす
着物は長期間保管していると、たんす内のホコリや繊維の毛羽立ちが付着します。
柔らかい着物ブラシやガーゼで、優しく表面のホコリを払いましょう。強くこすると生地を傷めるので注意が必要です。
2. たとう紙を新しいものに交換
古いたとう紙は黄ばみや湿気を吸ってしまい、カビの原因になることがあります。
買取前には新しいたとう紙に交換することで、清潔感があり保存状態が良い印象を与えられます。
査定士の第一印象も良くなり、評価がプラスに働くことがあります。
3. 付属品を揃える
着物本体だけでなく、帯・帯揚げ・帯締め・草履・バッグなどのセット品や、証紙・仕立て時の端布(はぎれ)も一緒に揃えて査定に出すと、高額査定になりやすいです。
特に証紙は産地やブランドを証明する大事な資料になるため、必ず同封しましょう。
4. におい対策
着物は匂いに敏感な査定士にとっても重要な評価ポイントです。
防虫剤や香水の匂いが強いと減額対象になることもあります。
風通しの良い日陰で半日程度陰干しし、においを和らげてから査定に出しましょう。
5. 保管ジワを整える
長期保管でできた深い折りジワは、査定額に影響することがあります。
アイロンは生地を傷める可能性があるため避け、軽く畳み直すか陰干しで改善を試みましょう。
💡 ポイント
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査定士は「清潔感・付属品の有無・保管状態」を総合的に評価します。
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簡単な手入れだけでも印象が良くなり、数千円〜数万円単位で査定額が変わることがあります。
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秋冬の需要期に合わせて、査定の1〜2週間前までに準備を済ませておくとスムーズです。
査定額を上げるコツ(付属品・証紙・保管状態)
秋冬の需要期は着物買取に有利なシーズンですが、同じ種類・同じ状態の着物でも、査定額に大きな差が出ることがあります。
その差を生むのが「付属品の有無」「証紙の有無」「保管状態」です。
ここでは、それぞれの具体的なポイントを解説します。
1. 付属品を揃える
着物単体よりも、関連する付属品とセットで売る方が査定額は上がります。
特にフォーマル着物では、帯・帯揚げ・帯締め・草履・バッグなど一式をまとめて査定に出すと、「そのまま着用可能な状態」として評価されるため高値になりやすいです。
振袖の場合は髪飾りやショールまで揃えておくと、さらにプラス評価が期待できます。
2. 証紙は必ず一緒に
証紙とは、着物や帯の産地・品質・製造元を証明するもので、大島紬や結城紬、西陣織などブランド着物にとっては査定額を左右する重要な要素です。
証紙があると「本物」としての信頼性が増し、相場よりも高く買い取ってもらえる可能性が高まります。
反対に証紙がないと、真贋鑑定の手間やリスクを考慮して査定額が下がる場合があります。
3. 保管状態を良好に保つ
カビやシミ、日焼けは査定額を大きく下げる原因です。
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直射日光を避ける
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湿度管理をする(除湿剤を使用)
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定期的に陰干しをする
といった保管方法を徹底しましょう。
また、たとう紙は2〜3年に一度は新しいものに交換するのがおすすめです。
4. 「未使用に近い状態」に近づける工夫
しつけ糸が付いたままの未使用品や、一度しか着用していない美品は査定額が大きく跳ね上がります。
もし自宅保管中に汚れがある場合は、専門の悉皆(しっかい)業者に相談してから売却すると、クリーニング代以上に査定額が上がることもあります。
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付属品+証紙+美しい保管状態が揃えば、同じ着物でも数千〜数万円の差が出る
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秋冬の需要期に合わせて、状態とセット内容を整えることで、より高額買取を実現できる
秋冬の着物買取まとめ|需要期を逃さず賢く売る
秋から冬にかけては、年間でもっとも着物需要が高まるシーズンです。
七五三、結婚式、成人式、年末年始の行事など、フォーマルな場が増えることで、訪問着や黒留袖、振袖、袋帯などが活発に取引されます。
特にこの時期は、同じ着物でも春夏より高く売れる可能性が高く、査定額が10〜30%上がるケースも少なくありません。
需要のピークをしっかり押さえることが、賢く売るための最大のポイントです。
高額査定のための3つの鍵
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需要期を狙う
秋口〜年明けは、イベント前の需要が集中するため有利な時期です。 -
状態を整える
お手入れ・付属品の準備・証紙の添付で評価が大幅にアップします。 -
売却方法を選ぶ
急ぎなら店舗買取、量が多いなら宅配買取と、自分に合った方法を選びましょう。
最後に
着物は保管状態や市場の需要によって価値が変動します。
タンスに眠らせたままにするよりも、需要が高まる秋冬シーズンに売却した方が、より良い条件で手放せる可能性が高まります。
証紙や付属品を揃え、状態を整えた上で、需要期を逃さず査定依頼をすることで、満足度の高い取引が期待できます。
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引用元:【戎堂】公式サイト
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